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第106回学術集会(平成15年10月5日)
【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍(2) 子宮頚部Glassy cell carcinomaの2例
正木 千穂1), 山崎 輝行1), 波多野 久昭1), 西尾 昌晃2), 実原 正明2), 園原 美恵子2), 赤羽 美智子2), 荒木 竜哉2), 福島 万奈3), 伊藤 信夫3), 林 晶子4), 松原 直樹5)
飯田市立病院産婦人科1), 飯田市立病院臨床検査科病理2), 飯田市立病院臨床病理科3), 長野県立こども病院産婦人科4), 厚生連北信総合病院産婦人科5)
子宮頚部Glassy cell carcinoma(GCC)は子宮頚部悪性腫瘍の1〜2%前後とされるまれな組織型であり,低分化癌と位置付けられている.今回我々は,子宮頚部原発のGCCを2例経験した.【症例1】52歳,7回経妊3回経産.平成14年4月,下腹部痛を主訴に当科を初診した.子宮膣部に,外向性発育を示す2cm大の易出血性腫瘤を認めた.組織診にてGCCと診断され,同年5月に広汎子宮全摘術,両側付属器摘出術,骨盤内リンパ節郭清術を施行した.臨床進行期はstageIb 1.現在,再発徴候はなく経過観察中である.【症例2】38歳,2回経妊2回経産.平成12年3月,不正性器出血,下腹部痛,腰痛を主訴に当科を初診した.子宮膣部に外向性発育を示す5cm大の腫瘤を認めた.組織診にて低分化扁平上皮癌と診断され,腫瘍の縮小を図るため動注化学療法を1クール施行後の同年4月に広汎子宮全摘術,両側付属器摘出術,骨盤内リンパ節郭清術を施行した.臨床進行期はstageIIb.手術施行2年後に癌性腹膜炎を発症し,永眠した.GCCについて文献的考察を加え,報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3)
292-292, 2003
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