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第106回学術集会(平成15年10月5日)
【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(2) IEP療法が著効した肺転移を伴う子宮筋肉腫の1例
杉浦 育子1), 斉藤 優1), 本田 能久1), 藤本 喜展1), 笠井 健児1), 関 隆1), 持丸 文雄1), 清水 敬生2)
平塚市民病院産婦人科1), 癌研究会附属病院婦人科2)
転移をきたした子宮平滑筋肉腫は,化学療法に抵抗性であり予後不良である.今回我々は,肺転移を伴った子宮平滑筋肉腫に対して,IEP療法を施行し著効したため報告する.症例は51歳.4経妊2経産.既往歴は橋本病・喘息.月経2日目の大量性器出血を主訴に救急外来初診.来院時Hb 4.6g/dlと高度貧血を認め,経膣超音波検査にて子宮内腫瘤および出血塊が存在したため,精査加療目的で入院となった.入院後の胸部X線写真で両肺野に多発性腫瘤を認めた.腫瘍マーカーはCA125,CA19−9ともに正常範囲内,LDH 278.内膜組織診では強い炎症性変化の所見のみであったが,CTおよびMRIで子宮体癌または肉腫の疑いを示唆された.出血コントロールのために単純子宮全摘術・両側付属器切除術・大網部分切除術を施行.術後,本人希望にて他院で自己活性化リンパ球療法を2回施行するも有効性を認めず.当院にて化学療法として,癌研究会附属病院の清水らにより考案されたConsecutive low-dosed IEP(Ifosfamide・Epirubicin・Cisplatin)を6回施行したところ,初回より著効し,肺転移腫瘤は瘢痕を残してほぼ消失した.現在外来にて経過観察中であるが,再発は認めない.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3)
297-297, 2003
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