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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(2)
子宮原発平滑筋肉腫に関する臨床的検討


塚越 静香, 竹中 俊文, 田村 友宏, 村上 成行, 太田 克人, 六川 俊一, 竹中 恒久
伊勢崎市民病院産婦人科


 子宮平滑筋肉腫は稀ではあるが,多くは術前診断が困難であり,また,進行・再発症例においては放射線や化学療法に奏効せず,予後は極めて不良である.1998〜2003年に当院にて治療を行った6例を対象に術前診断・治療内容・予後等につき臨床的検討を行った.年齢は43歳から52歳(平均47.8歳)で5例が閉経前の発症であった.進行期分類では1期4例,2期1例,3期1例であった.主訴は下腹部痛・下腹部膨満感が最も多く,不正性器出血や過長月経なども認められた.術前臨床診断では4例に肉腫の疑いをもっていたが,いずれも急速増大といった臨床症状や超音波などの画像診断からで,内膜細胞診や内膜組織診で推定できたものは1例のみであった.腫瘍マーカーにおいては血中乳酸脱水素酵素の上昇を2例,CA125の上昇を1例に認めた.治療は単純子宮全摘術および付属器摘出術を全例に施行.また2例には骨盤内リンパ節郭清術も施行した.追加化学療法としてCAP療法を3例にIAP療法を1例に行った.予後は,癌性腹膜炎所見であった1例が術後腸閉塞を併発し1ヶ月で死亡.また1例が術後39ヶ月で左外腸骨リンパ節に再発を認め,腫瘍切除を施行.4例が無病生存中(2-6ヶ月)である.本腫瘍は頻度がひくく見逃されがちであるが,有効な治療法がない現在,予後改善のためには早期発見・治療することが大切である.そのためにも,日頃より子宮筋腫の臨床診断を慎重に行い,その中で悪性の可能性のあるものをピックアップしていくことが重要であると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 298-298, 2003


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