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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(1)
悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫4例の検討


井原 規公, 児島 梨絵子, 楯 浩行, 山口 隆, 山城 千珠, 三島 みさ子, 古屋 智, 神山 洋, 横尾 郁子, 伊豆田 誠人, 加藤 賢朗
虎の門病院産婦人科


 【緒言】成熟嚢胞性奇形腫は全卵巣腫瘍の約40%を占める良性腫瘍で,若年女性に好発する.約80%は20〜30才代に発生するが,続発的に悪性転化を伴うことがあり,その頻度は1%前後とされている.その発生は主に30才以降であり,特に閉経以降では約10%を占めている.また,成熟嚢胞性奇形腫の10〜15%は両側卵巣に発生するが,悪性転化例は常に一側卵巣と報告されている.そのうち約80%が扁平上皮癌である.成熟奇形種の悪性転化の術前診断は困難であるが,腫瘍マーカーによる診断の可能性について文献的考察を加えて報告する.
 【症例】当院において経験した悪性転化を伴う成熟奇形腫の4例について報告する.年齢は24〜86才に分布し,閉経例は2例.全例において主訴は下腹部痛もしくは腹部膨満感であった.病期分類はIa期が2例IIc期が2例.悪性化の成分はいずれも扁平上皮癌(中分化〜高分化)で,1例のみ腺癌への分化が疑われる所見が併存した.この症例(Ia期)および,中分化と高分化の扁平上皮癌が併存した症例(Ia期)においてCA19−9が陽性であった.SCCは全例で高値(Ia期の2例:1.6および3.1,IIc期の2例:6.5および27.0)で,CEAは2/4例(Ia期およびIIc期)で高値であった.【結語】SCCとCEAは本症の腫瘍マーカーとして有用である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 299-299, 2003


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