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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(1)
BEP療法が奏功した,pure gonadal dysgenesis合併のgerm cell tumorの一例


楯 浩行, 児島 梨江子, 井原 規公, 山口 隆, 三島 みさ子, 山城 千珠, 古屋 智, 神山 洋, 横尾 郁子, 伊豆田 誠人, 加藤 賢朗
虎の門病院産婦人科


 【緒言】Y染色体を含む性腺形成異常症には性腺腫瘍の合併頻度が高く,年齢が上昇する毎にその頻度が高くなる.今回BEP療法が奏功した,pure gonadal dysgenesis合併のgerm cell tumorの一例を経験したので報告する.【症例】41歳.身長174cm体重65kg.家族歴に特記事項なし.既往歴に原発性無月経あり,カウフマン療法により消退出血を認めていた.その後通院していなかった.外性器は女性型であったが,乳房は未発達であった.今回下腹部痛を主訴に受診となり,その際に手拳大の骨盤内腫瘤を認めた.MRIでは,T1強調像で低信号,T2強調像で高信号な内部に増強効果のある径12cmの多房性腫瘤を認めた.また痕跡的な子宮を確認した.LH:47mIU/ml,FSH:74mIU/mlと高値であり,E2:15pg/ml,プロゲステロン:0.85ng/ml,テストステロン:16ng/dlと低値であった.腫瘍マーカーは,HCGβ:0.6ng/ml,LDH:175IU/l,CA125:9U/ml,CEA:0.9μg/lであり,染色体分析は46XYであった.針生検では,核小体の目立つ多角形核と豊富な胞体をもつ比較的均一な大きさの腫瘍細胞が胞巣状に配列していた.免疫組織学的に細胞膜に胎盤性ALPを認め,germ cell tumorと診断した.以上により染色体核型,子宮の存在,外性器および内分泌所見からpure gonadal dysgenesisに性腺腫瘍が発生したものと考えた.BEP療法を3コース終了した段階で,腫瘍は著明に縮小し,clinical CRを得た.化学療法の合併症としてgrade 2の間質性肺炎,grade 4の好中球減少症とgrade 3の血小板減少症が見られた.その後,21ヶ月経過するも再発徴候は認められない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 301-301, 2003


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