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第106回学術集会(平成15年10月5日)
【一般演題】
卵巣腫瘍(2) 過去27年間の当院における上皮性卵巣癌の臨床的検討
田中 佐和子, 長沢 敢, 山本 祐華, 小泉 邦博, 島 絵美里, 西岡 暢子, 淡路 正則, 山本 勉
越谷市立病院産婦人科
卵巣癌は近年増加傾向にあり,婦人科悪性腫瘍の中で最も死亡数の多い疾患となっており,当院においても近年症例数が増加している.今回1976年から2002年までの27年間に当院で経験した上皮性卵巣癌188例を対象に,その臨床像,治療(手術術式,化学療法),予後について後方視的に検討した.なお,境界悪性腫瘍(LPM),転移性卵巣癌は除外している. 対象症例の平均年齢は52.0±11.7歳で,1996年ごろより増加傾向がみられた.進行期の内訳は,I期76例,II期28例,III期75例,IV期9例で,組織型は,漿液性腺癌89例,粘液性腺癌54例,類内膜腺癌13例,明細胞腺癌22例,その他10例であった.術式は根治術として,以前は腹式単純子宮全摘術+両側付属器切除術が主に施行されていたが,近年は加えて大網切除術+骨盤リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ節郭清術が行われるようになった.化学療法のレジメはFAMTからCAPへ,さらに1998年ごろよりPaclitaxelが導入され,TJが主流となっている.予後に関しては,累積生存率についてKaplan-Meier法を用いて分析する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3)
303-303, 2003
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