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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(2)
進行卵巣癌の化学療法後に臨床的完全寛解(CCR)を得た症例に対するSecond look operation(SLO)の意義


岡本 三四郎, 藤井 和之, 斉藤 恵子, 佐々木 直樹, 高野 政志, 工藤 一弥, 喜多 恒和, 戸出 健彦, 菊池 義公
防衛医科大学校産婦人科


 最近,進行卵巣癌に対する初回手術後の化学療法後に臨床的完全寛解(以下CCR)を得た症例に対しSecond look operation(以下SLO)の意義を否定する報告がある.しかし,治療終了を判定する手段として,画像診断が完全とは言い難い.そこでわれわれは1998年から2002年までの5年間に当科で手術を施行した進行卵巣癌51例において,化学療法後残存腫瘍を認めないと考えられたCCR14例に対しSLOを施行し,CCR症例に対するSLOの意義について後方視的に再検討した.14例の内訳は,年齢は42歳から65歳で,平均53歳であった.病理組織型は漿液性腺癌11例,類内膜腺癌1例,明細胞腺癌1例,粘液性腺癌1例であり,FIGO手術進行期はIII期11例,IV期3例であった.初回手術時残存腫瘍径(以下RT)は2cm以上2例,2cm未満12例であった.術後化学療法はCAP療法5例,TJ療法5例,DJ療法2例,EP療法1例,CPT-P療法1例に5ないし6コース施行した.全例CCRを得ていたものの,14例中5例(35.7%)は病理学的部分寛解(以下PPR)であった.RT2cm以上の2例ともにPPRであった.以上の結果からSLOの意義に関しては,SLO陰性後の再発率が高いことや有効なsecond line治療が少なく予後の改善効果が少ないことなどから,欧米ではSLOは不必要な手段と考えられているが,今回の後方視的検討で,SLO時PPRであった5例に対しては,化学療法の変更もしくは追加を必要と考えられたことから,CCRの症例に対しては,ランダム化によりSLOの治療継続の意義を前方視的に再検討する必要があると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 304-304, 2003


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