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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(2)
卵巣癌手術における,膨大動脈リンパ節郭清の意義


中林 稔, 北條 智, 柿木 成子, 中田 真木, 安田 孝, 中村 淳子, 瀧澤 憲
三井記念病院産婦人科


 1998年1月〜2003年6月の間に,当科で手術治療をした卵巣悪性腫瘍の総数は130例である.このうち,再発腫瘍14例を除く116例が初回治療であり,さらにこの中で,根治手術不能例24例・胚細胞系の組織型5例・高齢4例・合併症1例・LPM9例を除く73例が,傍大動脈リンパ節郭清の適応があると考えられるが,実際に施行したのはこのうちの61例(83.5%)で,残りの12例(16.5%)は,本人の希望や社会的事情により施行しなかった.そこで,これらを施行したグループと施行しなかったグループに分類し,それぞれの侵襲度と予後について検討した.また,施行しなかったグループは全て1・2期であったため,施行したグループも,1・2期と3・4期に分類して調査したところ,施行したグループの1・2期34例の平均手術時間は5時間55分,平均出血量は1250cc,輸血を要したのは23例(自己血のみは10例(43%)),3・4期27例の平均手術時間は5時間24分,平均出血量は1590cc,輸血を要したのは24例(自己血のみは7例(29%))であった.これに対して,施行しなかったグループの平均手術時間は2時間53分,平均出血量は800cc,輸血を要したのは5例(自己血のみは1例(20%))であった.再発に関しては,施行したグループ1・2期では2例(5.9%),3・4期では12例(44.4%)であったが,いずれも初回再発部位は腹腔内であった.これに対して,施行しなかったグループでは,12例中2例(16.6%)が再発し,いずれも初回再発部位は,傍大動脈リンパ節であった.結果として,卵巣癌手術における傍大動脈リンパ節郭清は,侵襲度は高いが,それに見合う有用性があると思われる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 304-304, 2003


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