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第106回学術集会(平成15年10月5日)
【一般演題】
不妊・内分泌(2) 体外受精・胚移植施行症例の自然妊娠についての検討
和田 久恵, 竹内 欽哉, 高田 佳世子, 松浦 広明, 加賀 俊章, 小林 友季子, 中村 友紀, 沼野 由紀, 北村 公也, 金山 尚裕
浜松医科大学産婦人科
体外受精・胚移植(以下IVF-ET)は原因不明の不妊症例に対しても広く行われるようになってきている.原因不明でIVF-ETを施行し妊娠しなかったにもかかわらず,その治療後や休止期間中に自然妊娠する症例があり,IVF-ETの適応について考えさせられることがある.今回我々は,平成13年4月から平成15年3月までの間に当科でIVF-ETを施行した67症例のうち,自然妊娠した4例につき検討した. <症例1>30歳,未経妊,治療期間1年.原因;乏精子症,卵管狭窄,多嚢胞性卵巣.平成13年8月,IVF-ET(初回)施行.9月の月経を最終月経として妊娠. <症例2>39歳,3経妊(すべてIVF-ET妊娠)1経産(死産),治療期間6年.原因;不明.平成13年11月,5回目(当科では初回)のIVF-ET施行.12月HR-ET施行.2回の月経ののち妊娠. <症例3>30歳,未経妊,治療期間2年.原因;多嚢胞性卵巣.平成14年3月IVF-ET(初回)施行.2回の月経ののち妊娠. <症例4>29歳,未経妊,治療期間1年.原因;不明.平成14年7月IVF-ET(2回目)施行.8月の月経を最終月経として妊娠. 以上のように原因不明の不妊症例にIVF-ETを施行した場合,非IVF-ET周期に自然妊娠が起こることがあり,十分なインフォームドコンセントの下,あきらめずに治療することが必要と思われる.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3)
333-333, 2003
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