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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
子宮外妊娠
不全流産手術後に腹痛をきたし,後に子宮外妊娠と判明した1症例


安藤 昌守, 佐々木 奈奈, 根岸 秀明, 浜田 佳伸, 星本 和種, 友部 勝実, 矢追 正幸, 堀中 俊孝, 榎本 英夫, 林 雅敏, 大藏 健義
獨協医科大学越谷病院産婦人科


 子宮外妊娠はSTDの影響などにより増加傾向にあり,全妊娠中およそ1.3〜1.7%にみられ,急性腹症の原因となり得る.今回我々は,不全流産の診断にて子宮内容除去術を施行され,その後腹痛を主訴に他院より搬送され,尿中hCG定性反応は陰性であったにも関わらず,術後子宮外妊娠の診断を得た症例を経験したので報告する.症例は26歳女性.0経妊0経産.10日間の不正性器出血の持続を主訴に当科初診.初診時,尿中hCG定性反応陽性,子宮腔内に胎嚢を認めなかった.子宮外妊娠あるいは不全流産を考慮し,経過観察を行ったが出血は持続した.さらに患者より妊娠経過中のCT検査の既往を理由に妊娠継続断念の希望あり,妊娠5週3日子宮内容除去術を施行.術後病理学検査ではDecidua with hemorrhage,trophoblast(-),villi(-)であった.流産手術後18日,下腹痛を主訴に救急車にて他医受診.卵巣嚢腫の茎捻転との診断にて当科搬送.当科検査にて尿中hCG陰性,基礎体温表では低温相であった.しだいに疼痛は緩和してきたため,対症療法にて経過観察していた.血中P 1.2pg/ml,E2 21ng/ml,hCGβ0.2mIU/ml未満,クラミジア抗体(-).その後腹痛は軽快と増悪を繰り返すも改善せず,流産手術後28日目に卵巣嚢腫の茎捻転疑いにて開腹手術を施行した.開腹時右卵巣嚢腫の他に同側卵管の腫大を認めたため,子宮外妊娠の診断にてRSO,cystectomyを行った.術後病理組織検査にて,tubal pregnancyとsimple cystの確定診断を得た.術後の経過は良好で,患者はその後経膣分娩にて児を得ている.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 347-347, 2003


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