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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
妊娠・分娩(1)
過去5年間の当院における双胎分娩についての検討


森川 香子1), 栗林 靖1), 土井 めぐみ1), 増田 充1), 中村 真1), 中島 健1), 岩田 正範1), 斉藤 馨1), 近藤 俊彦1), 徳山 真弓1), 石塚 文平2)
聖マリアンナ医科大学東横病院産婦人科1), 聖マリアンナ医科大学産婦人科2)


 近年,ARTにより双胎妊娠が増加し周産期管理が必要な分娩例が増加していると言われている.今回我々は,当院における過去5年間の双胎55例を解析し,その周産期管理について検討したので報告する.党員における1998年4月から2003年3月までの過去5年間に3149例の分娩を取り扱い,このうち55例,1.7%が双胎分娩であった.双胎分娩における母体の平均年齢は30.1±4.1歳,平均分娩週数は35週2日±2週1日であった.不妊治療の有無についてみてみると,21例(38.2%)が不妊治療後すべてニ絨毛膜性双胎であった.不妊治療の内訳はIVF-ET8例,人工授精5例,hMG療法7例,クロミフェン療法1例であった.一方,自然妊娠34例(61.8%)の膜性診断は,一絨毛膜性双胎が10例(24.9%),ニ絨毛膜性双胎が24例(70.6%)であった.分娩様式は,経腟分娩が20例(36.3%),予定帝王切開25例(45.5%),緊急帝王切開10例(18.2%)であった.妊娠35週未満の早産例は8例(14.5%)で,このうち不妊治療後は3例であった.また,周産期死亡は一絨毛膜性とニ絨毛膜性双胎に1例ずつあった.ARTにより双胎妊娠が増加しており,当院においても約4割を不妊治療後が占めていた.ハイリスクである双胎の分娩管理は,妊娠週数,推定体重,胎位を考慮し,適切な時期に慎重に分娩様式を選択することが必要であると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 351-351, 2003


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