関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
妊娠・分娩(7)
WHO59カ条による医療介入の少ないお産を目指して


石井 廣重, 成田 喜代司
石井第一産科婦人科クリニック産婦人科


 WHOが“安全に母親になる”プロジェクトの一環として先進国の産科技術の濫用に着目し,その指針を発表してから早5年が経過いたしました.出産から人間性を奪い,女性がモノ扱いされることに対しての警鐘として画期的な勧告が出されたのです.しかし,わが国において,この勧告が十分に機能を果たしているでしょうか.先達のお蔭で世界一赤ちゃんの死なない国となった我が国においても,ハイリスク妊婦を可能な限り早く診断し治療する事は勿論重要です.しかし,今や如何にローリスク妊婦に,快適で安全なお産を提供する事に我々は重きを置かなかったか,と反省する時期に来ているのではないでしょうか.ユニセフとWHOに認定されているBFH(赤ちゃんにやさしい病院)である当院はWHOの59か条にしたがって「如何に安全に医療介入のないお産を達成するか」を日常診療の目標としております.BFHに認定されてからの当院の分娩形態を報告し,どうしたらローリスクのお産を医療介入なしで終わることができるかを考えてみたいと思います.1994年認定以後の8年間での総分娩数は4755件,その内訳は正常経膣分娩88.7%,吸引分娩4.0%,鉗子分娩0.2%,骨盤位分娩0.2%,帝王切開6.9%でした.双胎は17組,34週以下の早産は11例,その内子宮内胎児死亡は7例,早産による新生児搬送は2件でした.22週以後のMT(母体搬送)は72件でした.分娩誘発率は8.3%,会陰切開率は漸減し昨年は3.2%でした.母乳率は1ヶ月97%です.「医療介入の無い出産を目指すには,いつでも医療介入のできる体制作り」が最重要課題で,頑なに自然分娩を目指しております.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 368-368, 2003


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会