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第106回学術集会(平成15年10月5日)
【一般演題】
妊娠・分娩(7) 妊娠と診断された全症例の予後に関する検討
藤田 聡子, 佐藤 孝道, 栗下 昌弘, 板坂 俊典, 塩田 恭子, 斎藤 理恵, 酒見 智子, 渡辺 浩二, 真島 洋子, 西山 幸江, 秋谷 文, 鈴木 麻水
聖路加国際病院産婦人科
【目的】妊娠と診断された全症例の予後に関する研究は多くない.本研究では,一定期間内に当科に受診した全症例の予後について検討した.【方法】2001年1月から2月に当科で妊娠と診断された45例を対象とし,受診時週数,年齢,妊娠歴,妊娠,分娩の転帰などについて検討した.【結果】1)診断時の妊娠週数(最終月経からの平均日数)は4週から36週(64.9±47日)であった.2)年齢は22才から44才(平均32.1±5歳)に分布し,20歳台11例(24%),30歳台32例(71%),40歳以上2例(4%)であった.3)初産婦30例(66%),経産婦は15例(33%)で,経産婦の年齢の内訳は20歳台2例,30歳台13例であった.4)今回の検討では妊娠の転帰が不明な症例は除外した.妊娠の転帰は流産5例(転帰不明を除いた症例中の19%),正期産20例(転帰不明を除いた症例中の76%)であった.年齢別にみると,20歳台で正期産3例,転院4例,不明4例,30歳台で流産4例,正期産17例,転院9例,不明2例,40歳以上で流産1例,正期産1例であった.5)当院で分娩に至った21例は,経膣分娩17例(80%),吸引分娩1例(4%),帝王切開3例(14%)であった.年齢別にみると,20歳台はすべて経膣分娩,30歳台は経膣分娩14例,帝王切開術2例,40歳以上では帝王切開術のみであった.また,妊娠継続日数,児体重,アプガースコア,児の男女比に母体年齢による差はなかった.【考察】妊娠と診断された全症例の予後についての情報は,受診者にとって有益な情報になる.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3)
368-368, 2003
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