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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
胎児・新生児(1)
cystic hygromaを合併したAchondrogenesisの一例


宮地 恵子1), 吉田 志朗1), 末延 豊1), 馬場 一憲2), 藤沢 昭三1)
稲田登戸病院産婦人科1), 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科2)


 今回我々は妊娠中期に診断し得たAchondrogenesis typeIIの一例を経験した.Achondrogenesisは代表的な周産期致死性疾患の一つであり,発生頻度は75,000人に1人とされている.症例は37歳経産婦.平成10年に妊娠39週で正常分娩.児に特記すべき異常はなかった.その後平成14年妊娠10週で自然流産の既往がある.当該夫婦いずれの家系にも骨・軟骨発生異常は認めない.今回平成14年11月11日を最終月経として妊娠.平成15年1月4日(最終月経より妊娠7週5日)他院初診.双胎(膜性診断不明)で両児とも児心拍を認め,週数相当のCRLであった.1月17日(妊娠9週4日)I児児心拍消失を確認.3月10日(妊娠17週0日)生児にcystic hygromaを認め,精査目的に3月11日(妊娠17週1日)当科紹介となった.当科初診時,超音波検査にてcystic hygromaと共に四肢短小,胸部低形成を認め,Achondrogenesis typeIIと診断した.夫婦の希望により妊娠終了の方針となり,3月14日(妊娠17週4日)分娩誘発のもと死産となった.分娩時,妊娠9週で死亡した児が娩出されたが,視診上奇形は認めなかった.17週死児全身単純X線撮影にて四肢長管骨の著明な短縮を認めたが,頭蓋骨の形成は良好であった.胎盤は1絨毛膜2羊膜様であり,17週死児の臍帯はT-zoneを貫通するように胎盤に付着,臍帯動脈は2本認めた.絨毛検査にて染色体は46,XXで正常核型であった.夫婦の希望により死児の病理解剖は施行しなかった.今回の症例につき,文献的考察を含め発表する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 372-372, 2003


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