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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
奨励賞候補(1)
子宮体部悪性腫瘍の診断に子宮筋層病変針生検が有用であった2例


青木 宏明, 梅原 永能, 上田 和, 斉藤 元章, 矢内 原臨, 斉藤 絵美, 舞床 和洋, 高倉 聡, 山田 恭輔, 礒西 成治, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


 子宮筋層針生検は,直接病変部を穿刺,組織を採取しこれまで不可能であった治療前病理診断を可能にするものである.その方法は,経子宮頚管的に4ミリのガイド管を経腹超音波ガイド下に子宮筋層病変部に向け,その中に生検針を通して穿刺し,簡便かつ安全に行うことができる.今回我々は細胞診,画像診断では診断が困難であった子宮体部悪性腫瘍2例に対して本法を行い,有用な情報が得られたのでここに報告する.
 症例1は50歳女性,肛門痛・下腹部痛を主訴に当科受診.内診,経膣超音波,骨盤MRIにて子宮腺筋症および子宮筋腫と診断しGnRHアナログによる治療を開始した.しかし,肛門痛の持続と急速な腫瘍の増大が見られたため,子宮筋層針生検を施行,adenocarcinomaの診断を得た.内性器全摘術を施行し術後病理診断はcarcinosarcomaであった.病理学的検索では,子宮腺筋症より発生した腫瘍と思われた.
 症例2は貧血の精査で他院受診,子宮筋腫・子宮腺筋症疑われ当科紹介受診.GnRHアナログによる治療,数年間の経過観察期間を経てGnRHアナログの再投与を行ったが不正性器出血が続いた.子宮内膜細胞診を施行したが悪性所見を認めなかった.腫瘍マーカーが高値であったため,子宮筋層針生検を施行したところinvasive adenocarcinomaの病理診断を得た.
 以上2症例を経験し,子宮筋層病変針生検の有用性が示唆された.本法について他の検査との比較,適応等,文献的考察を含め検討する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 385-385, 2003


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