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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
奨励賞候補(6)
TOPS(Twin oligohydramnios/polyhydramnios sequence)に対するamnioreductionの効果


池田 泰裕, 金井 雄二, 望月 純子, 右島 富士男, 安藤 宏美, 谷 博昭, 天野 完, 西島 正博
北里大学病院産婦人科


 TOPSは一絨毛膜双胎(MC twin)に発症し羊水過多/羊水過少を伴う予後不良な病態であるが,羊水除去は胎盤循環の改善に加え羊水過多による切迫早産治療としての効果も期待できる.
 そこで,過去5年間に経験したTOPS8例について羊水除去の効果を後方視的に検討した.1998〜2002年の5年間の双胎は225例であった.そのうちMC twinは87例(38.7%)で,TOPSは8例(9.2%)であった.
 羊水除去施行時の妊娠週数は平均25(21〜32)週,両児間の推定体重較差は平均26(2〜49)%,羊水除去回数は平均3(1〜7)回,総羊水除去量は平均4744(500〜10100)mlであった.平均分娩週数は31(25〜37)週で帝王切開5例,経腟分娩3例であった.帝王切開の適応はrecipientの心不全兆候が2例,胎児ジストレスが2例,donorがIUFDとなった1例であった.
 出生時両児間の体重較差は19(8〜31)%であった.臍帯動脈血pHが7.2未満の出生児は認めず,Ap. S. (5分値)<7点の児は6人で1人が乳児死亡,5人が新生児死亡となった.一児IUFDであった他児は未熟児網膜症(1人)となり,出生体重較差が31%であったdonorの1人に精神発達遅延を認めている.問題なく発育・発達している児が7人であった.
 32週以降のTOPS発症例は1例で,羊水除去するも母体の切迫早産を解消できず分娩となったが2人の正児を得た.また,羊水除去によりTOPSが改善し,妊娠継続となった3症例は精神発達遅延児を認めたものの5人の正児を得た.
 自然治癒が期待できないTOPSに対して,羊水除去を積極的に行うことは予後改善につながる可能性がある.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 397-397, 2003


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