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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【ランチョンセミナー3(10階1001-1)】
3.排卵誘発法の臨床―クロミッドからrecFSHまで―


菅沼 信彦
豊橋市民病院不妊センター


 排卵障害は,女性不妊因子の中でも大きな割合を占めている.これに対し種々の排卵誘発剤や誘発法が開発され,臨床的にも適用されているが,その効果や副作用などに関し,問題点も多い.本講演においては,各薬剤の臨床的使用法の実際と留意点を述べる.
(1)クロミッド
 clomiphene citrate(クロミッド)は抗エストロゲン作用により排卵を促す薬剤であり,その効果,簡便さ,さらに安全性により1960年代から広く用いられている.使用法としては「月経5日目より1日50〜100mgを5日間」が原則であるが,無効例に対してはどうだろうか.投与開始日や投与日数の変更,投与量の増加など,ベスト・プロトコールを探ってみたい.
(2)ゴナドトロピン・GnRH
 human menopausal gonadotropin(hMG)は閉経期女性の尿より抽出されるゴナドトロピンで,FSH・LHを含む強力な排卵誘発剤である.その効果は絶大であるが,多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症など重篤な副作用の発生頻度も高い.注射量・投与法の工夫やhMG/GnRHの律動的投与などが適用されているが,手技の煩雑さを伴う.また組換えDNA技術によるFSH(recFSH)も開発され,100%ピュアなゴナドトロピンの効果も検討されている.これらゴナドトロピン製剤の現状を概説する.
(3)エストロゲン
 挙児を希望しない排卵障害女性においては,卵巣性ステロイドホルモンであるエストロゲン・プロゲステロンの周期的投与が原則となる.投与時にはゴナドトロピン分泌は抑制されることになり,排卵誘発法とは言い難い.しかしながらhypergonadotropic hypogonadismの際にはエストロゲン投与がゴナドトロピンを適度に抑制することにより排卵誘発効果を示す場合がある.早発卵巣不全(POF)などの難治性排卵障害に対する有用性を紹介する.
(4)その他
 高プロラクチン血症に対する新たなドーパミン製剤,PCOSに対する糖質コルチコイド製剤や外科的治療,体外受精における卵巣刺激法などについても言及する予定である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 405-405, 2003


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