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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍1
CA125,CA19-9が異常高値を呈した良性卵巣腫瘍


篠原 佳枝, 高田 眞一, 安 学, 小川 浩平, 太田 啓明, 椙田 賢司, 山代 美和子, 菊池 淳, 千島 史尚, 栃木 明人, 山本 樹生
日本大学板橋病院産婦人科


 【緒言】外来診療で卵巣腫瘍を疑った場合,腫瘍マーカーの測定値が補助診断に有用であるが,時に異常高値を呈するため,良性か悪性かの鑑別に苦慮する場面がある.そこで,手術にて摘出した検体の病理組織検査で良性と診断された卵巣腫瘍症例のなかで,術前に腫瘍マーカーが異常高値を示した例がどの位あったかを後方視的に検討した.【対象と方法】2001年1月から2004年2月までの38ヶ月間に,当科で摘出手術を行い,病理組織検査で良性卵巣腫瘍と診断された症例を婦人科手術台帳から抽出した.卵胞嚢腫や黄体嚢腫,卵巣上体嚢腫の摘出手術例は除外した.ルーチンで計測する腫瘍マーカーはCA125とCA19-9であるため,それぞれの測定値が異常高値を呈した例に対して,病理組織との関連性を検討した.なお,従来の報告を参考にして,CA125は310U/ml以上,CA19-9は110U/ml以上の測定値を異常高値と規定した.【成績】手術を施行した良性卵巣腫瘍症例は289例あり,その内訳は,内膜症性嚢腫が117例(40.4%),成熟奇形腫が105例(36.3%),漿液性嚢胞腺種が25例(8.6%),粘液性嚢胞腺種が22例(7.6%)であった.CA125が310U/ml以上であったのが18例(6.2%),500U/ml―1,790U/mlでは8例(2.7%)であった.また,CA19-9が100U/ml以上で36例(12.4%),500U/ml―144,900U/mlで8例(2.7%)であった.CA125値が500U/ml以上の8例中6例が内膜症性嚢腫であり,CA19-9値が500U/ml以上の8例中6例が成熟奇形腫と特徴的であった.【結論】腫瘍マーカーが異常高値を呈する場合でも良性疾患であれば,組織型との関連性がある事が示唆された.異常高値例の提示と文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 144-144, 2004


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