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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍2
右卵巣嚢腫破裂を来たした一症例


古澤 祐紀, 服部 里佳, 箕浦 茂樹, 福田 友洋, 伊藤 めぐむ, 堀川 隆, 小早川 あかり, 五味淵 秀人, 中村 幸夫
国立国際医療センター病院産科婦人科


 45歳女性,1経妊1経産.平成6年に近医で両側卵巣嚢腫指摘され,両側卵巣嚢腫アルコール固定施行される.平成14年6月他院で両側卵巣嚢腫吸引治療施行.7月に入り39度の熱発を来たし,骨盤腹膜炎の診断で8月12日より9月9日まで当院入院にて抗生剤投与した.骨盤腹膜炎改善後も左11cm,右5cm大と卵巣嚢腫の大きさに著変なく,手術勧めるも本人拒否し経過観察となった.平成15年2月に入って腹痛,熱発を来たしたため2月19日当院入院.骨盤CTで右卵巣嚢腫は指摘出来ず,腹腔内に大量のfree airを認めた為,右卵巣嚢腫破裂および腸管穿孔合併を考え,同日右付属器切除+腸管穿孔部閉鎖+腹腔洗浄ドレナージを行った.術後炎症反応漸減したものの,3月から再び悪化.左卵巣嚢腫内にfree airを認め徐々に増大し,6月に入って敗血症所見を呈したため6月18日単純子宮全的+左付属器切除術を行った.術後は経過良好にて8月10日退院した.右卵巣嚢腫破裂の原因として,腹腔内膿瘍の培養より検出されたガス産生性嫌気性菌が考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 150-150, 2004


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