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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))
【一般演題】
子宮筋腫・子宮内膜症 子宮脂肪腫の1例
藤本 喜展, 杉浦 育子, 本田 能久, 笠井 健児, 齋藤 優, 関 隆, 持丸 文雄
平塚市民病院産婦人科
子宮脂肪腫は,世界で数十例の報告しかない非常に稀な疾患である.今回我々は,筋腫として手術を施行し,病理検査で脂肪腫と診断された症例を経験したので報告する.症例は52歳女性.6経妊5経産.主訴は腹部膨満感.既往歴は重症筋無力症,糖尿病,高血圧,高脂血症,パニック症候群.平成15年3月より主訴を認めていた.腹部超音波検査上17cm大の腫瘍がみられ,MRIで子宮筋腫の脂肪変性をきたしたものと診断した.自覚症状として腹部膨満感および仰臥位時の呼吸困難感が強かったので,10月に単純子宮全摘術,両側付属器切除術を施行した.検体の割面は黄色で弾力性があった.病理検査で脂肪腫と診断され,悪性所見は認めなかった.これまでの報告では術前に子宮脂肪腫と診断された例はないが,筋腫の鑑別診断として考慮すべきものといえる.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2)
159-159, 2004
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