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<< 学会誌へ戻る 【緒言】子宮動静脈奇形は非常に希な疾患であるが，子宮出血の原因となり管理上問題となることがしばしばある．今回我々は子宮壁内にAV shunt像を認めた2症例を経験したので報告する．【症例1】36歳0G0P過多月経，月経困難症を主訴に近医受診．子宮内膜ポリープの診断にて当科紹介受診となる．超音波，MRI上，径50mmの粘膜下筋腫と診断し，GnRHa療法施行後，子宮鏡下手術を行った．子宮底部より発生する太い茎をもった径35mmの腫瘤を認め切除．約80％の腫瘤を切除したところで，出血量増加のため，子宮内にバルーンを充填し止血．二期的手術の方針とした．術後1日目バルーン抜去後も出血を認めず退院．術後4日目再出血にて緊急入院．カラードプラ法にて，子宮体部後壁にAV shuntを認め止血目的に開腹手術を行った．超音波ガイド下に流入血管を縫合した後，子宮を切開し残存腫瘤を切除，手術を終了した．術後経過は良好であった．【症例2】38歳3G3P近医にて人工妊娠中絶手術施行時，子宮壁内に径4cm程のecho free spaceを認め，精査目的に当科紹介となる．カラードプラ法にて子宮体部前壁の径30mmの血管像とAV shuntを認め，外来経過観察を行った．H15年6月25日を最終月経として妊娠．本人希望のため人工妊娠中絶の方針としたが，術中出血を十分に考慮し超音波ガイド下にD&Cを施行した．出血量は少量で，術後経過は良好であった．【結語】子宮動静脈奇形や手術後の瘢痕に伴う血管新生におけるAV shuntは子宮出血の原因となることがある．これらAV shuntを伴う血管病変の病態および診断管理につき考察する． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 162-162, 2004 |
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