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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
腫瘍/思春期・更年期・老年期
婦人科がん頭部転移3症例の検討


田中 邦治1), 福田 貴則1), 鈴木 啓太郎1), 田部 宏1), 森裕 紀子1), 西井 寛1), 渡辺 明彦1), 落合 和彦1), 田中 忠夫2)
東京慈恵会医科大学附属青戸病院産婦人科1), 東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科2)


 婦人科領域における悪性腫瘍の頭部転移は,プラチナ製剤の出現以降生存期間の延長が得られる一方で,約5〜12%と増加傾向にある.今回,我々の経験した頭部転移症例3例を報告する.症例1,66歳女性,子宮体癌進行期IIIb期(pT3bN1Mo)(Adenocarcinoma).術後化学療法を施行するも肝臓に転移,初回手術後9ヶ月後に右外転神経麻痺による複視を認め,頭部CT画像検査にて頭蓋骨転移を認めた.放射線照射治療を開始したがPDであり術後10ヶ月で永眠された.症例2,64歳女性,卵巣癌進行期IV期(肺転移)(pT1cNxM1)(mucinous cystadenocarcinoma).術後化学療法を施行するも肺転移は増大,初回手術15ヶ月後に左半身麻痺を認め,頭部CT画像検査にて右大脳転移を認めた.頭部への放射線治療を施行し麻痺症状の改善を認めている.症状3,56歳女性,卵巣癌進行期IV期(癌性胸水)(pT2cNxM1)(mucinous cystadenocarcinoma).手術療法および化学療法を施行.初回治療後38ヶ月頃より咳嗽が出現,誤嚥性肺炎を併発.頭部MRI画像検査にて延髄転移を認め,突然の呼吸停止にて永眠された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 168-168, 2004


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