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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))
【一般演題】
腫瘍/思春期・更年期・老年期 当教室関連施設へのアンケート調査からみたホルモン補充療法の現状と将来についての検討
張簡 珮怡, 牧田 和也, 何川 宇啓, 石谷 健, 堀口 文, 吉村 泰典, 野澤 志朗
慶應大産婦人科
【目的】今回われわれは,一昨年夏のWHIの中間報告および昨夏のMilion Women Studyの結果をふまえたホルモン補充療法(HRT)の現状と将来について,当教室関連施設へのアンケート調査結果から検討したので報告する.【方法】当教室関連38施設の産婦人科医長に対して郵送によるアンケート調査を施行し,31施設(81.6%)より回答を得た.【成績】(1)WHIの中間報告およびMilion Women Studyついて,31施設中30施設(96.8%)が知っていると回答したが,ほとんどの施設で報道後1カ月以内に既に知っていた.(2)これらの報告をどのような形で知ったかという質問には,医学雑誌からと新聞/テレビといったマスコミからがともに7施設(22.6%)ずつであった.(3)報道がなされた後の患者の反応としては,数人からの問い合わせがあったとする施設が15施設(48.4%)で最も多かったが,次いでほとんど問い合わせがなかったとする施設が12施設(38.7%)あった.(4)WHIの中間報告を機にHRTを中止した症例については,17施設(54.8%)でほとんど認められていないと回答した.(5)これら2つの報道をふまえて,23施設(74.1%)では,報道内容を知らせた上で,希望する者には今まで通りHRTを施行していると回答した.【結論】昨年の本学会でわれわれの施設における現状を報告したが,多くの関連施設においてもWHIの中間報告とMilion Women Studyの結果は,その後のHRTの施行に大きな影響を及ぼしていないことが判明した.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2)
170-170, 2004
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