関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
不妊・不育/子宮奇形
流産,先天異常児妊娠を繰り返し複合型染色体構造異常を認めた一例


榊原 嘉彦1), 金井 誠2), 小西 郁生2)
信州大学社会予防医学講座1), 信州大学産婦人科2)


 今回我々は,流産,先天異常児妊娠を繰り返し,染色体分析で3本の染色体間での相互転座に加え,挿入を伴う複合型染色体構造異常を認めた症例を経験したので報告する.【症例】36歳,家族歴は特記事項なし.29歳時に第1子を分娩.先天性心疾患のために日齢18に死亡.その後2回自然流産し反復流産の精査目的に他院を受診,染色体G分染で46,XX,t(4;14;15)(q25;q31;q26.2)であった.さらに2回自然流産の後,6回目の妊娠では,妊娠20週時に著明な子宮内発育遅延と心奇形を指摘され,人工妊娠中絶を選択した.遺伝カウンセリングの必要性から遺伝子診療部を紹介受診となった.telomeric FISH解析にてG分染と同様の結果を確認した.さらに24色FISHを用いた解析を行なったところ,4番染色体の一部が15番染色体長腕に挿入されていることが判明した.患者は分析結果が出る前にさらに1回自然流産した.
 複合型染色体構造異常では,減数分裂の対合の際に多価染色体を形成する.分離の仕方は様々なものがあり,多くは不均衡型の配偶子を形成する.本症例のように複雑な構造異常では,正常または均衡な配偶子が形成される確率を求めることは困難である.このような不確実な状況での遺伝カウンセリングのあり方について考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 174-174, 2004


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会