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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩2
特発性血小板減少性紫斑病合併妊娠と新生児の血小板数の推移について


山田 美恵, 米本 寿志, 伊藤 茂, 中村 靖, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)合併妊娠では分娩による児の頭蓋内出血の発生率は児の血小板数及び分娩様式とは関連はないとされているが,児の血小板減少の発症メカニズムは現在も不明である.そこで今回我々は,ITP妊婦より出生した児の血小板数について検討したので報告する.対象は1997〜2003年の13症例のべ16妊娠とした.16妊娠中出生後児の血小板数が5万/L以下のため,長期の経過観察を必要とした症例は2症例3妊娠であった.うち1症例は経腟分娩を行った.出生時,この児の血小板数は1.7万/Lであったことから,頭蓋内出血は認められなかったが,血小板輸血とγ-グロブリンの投与を行った.残りの1症例は第一子の時に臍帯血穿刺で血小板が0.6万/Lと低値であったことから帝王切開術を行った.出生後児の血小板数は1.7万/Lのため,γ-グロブリンの投与を行った.第二子は前回帝切による選択的帝王切開術を施行したが児の血小板数は前回同様2万と低値を示した.出生直後は正常血小板数であった11症例13妊娠中出生直後に血小板数が10万/L以下となった症例が3症例あった.他の8症例10妊娠は児の出生後の血小板低下は認めなかった.今回の検討のようにITP合併妊娠では児の血小板数の変化は様々であり,ITP合併妊娠の児の血小板数の変化の発症メカニズムは不明であり,血小板減少をきたした児の治療に関して議論がある.従って,出生直後に血小板正常値を示した症例でも,出生直後に血小板低下を認めることがあるので,生後の血小板数の推移に注意する必要があると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 181-181, 2004


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