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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩2
妊娠中に脳梗塞を発症した2症例


渡邊 倫子1), 比嘉 佐和子2), 竹島 絹子1), 中尾 砂理1), 田中 奈美3), 山内 宏3), 宗田 聡1)
筑波大学産婦人科1), 水戸済生会総合病院産婦人科2), 県西総合病院産婦人科3)


 妊娠中に脳梗塞を発症することは稀であり,原因の多くは脳動静脈奇形(AVM),妊娠中毒症,抗リン脂質抗体症候群などである.今回我々は,脳動静脈奇形により発症した1症例と基礎疾患の不明な1症例を経験し,個々の症例に対して妊娠管理,分娩方法などについて脳外科,麻酔科と検討を重ね,周産期管理を行ったので報告する.【症例1】33歳,0回経産婦.妊娠18週 二絨毛膜二羊膜双胎,自宅で意識障害を認め救急搬送にて当院へ入院となる.入院時に左麻痺,左共同偏視を認め,頭部CT,血管造影にて脳動静脈奇形と診断した.症状はステロイド療法にて徐々に改善した.妊娠33週6日に破水,陣発,双胎のため帝王切開分娩となった.I児 1780g男児,II児 1732g女児でNICU管理となった.患者はその後AVMに対しガンマナイフ治療を施行した.【症例2】30歳,1回経産婦.初期に他院で妊娠管理されていたが,妊娠34週,突然の頭痛出現後に左麻痺が認められたため前医に入院となった.入院後の頭部MRIで脳梗塞を認めたため,直ちにヘパリン療法が施行された.また左同名半盲も認めたが全身状態は安定.検査所見ではPT 92%,APTT 28.7,fibrinogen 354,d-dimer 1.5,AT III 107,protein C 100であった.その後分娩管理目的にて当院へ紹介入院となり,症状の改善を認めたためヘパリン療法を継続した.妊娠38週1日,自然陣発と同時にヘパリン療法を中止とした.その後順調に経過し3364gの女児を経膣分娩した.その後抗血小板療法を開始した.画像検査では,今回の脳梗塞の原因は不明であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 184-184, 2004


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