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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩5
生児を得た腎血管性高血圧合併妊娠の1例


太田 邦明, 前村 俊満, 林 秀隆, 浅川 恭行, 田岡 英樹, 渋井 裕幸, 竹下 直樹, 森田 峰人, 田中 政信, 久保 春海
東邦大学産婦人科


 腎血管性高血圧は,腎血管の狭窄による腎血流の低下が原因となり,レニンーアルドステロン系が活性化されて生じる高血圧で妊娠可能な女性に好発するものである.我々は2回経妊で重症妊娠中毒症のために1児IUFD,2児人工妊娠中絶を余儀なくされ,今回の妊娠では早期からの加療の為に血圧コントロール良好であったが胎児仮死を来したために緊急帝王切開にて分娩に至った.その後の精査により腎血管性高血圧と診断された症例を経験したので報告する.症例は,25歳,2回経妊0回経産,21歳時より高血圧指摘されていたが特に加療せず経過を追っていたが23歳時に妊娠し妊娠中毒症と診断され当院にてフォローアップすることとなったが32週にてIUFDとなった.さらに24歳時に妊娠した時は血圧コントロール不良なために人工妊娠中絶となった.平成13年10月11日を最終月経とし妊娠し,妊娠継続の本人強い希望があったため薬物療法にて血圧コントロールしていた.平成14年7月21日(28週5日)外来にてCTG上胎児仮死が疑われ,経腹超音波検査にて臍帯動脈血流波形の拡張末期血流が途絶していることが確認されたために緊急帝王切開術を施行した.児は男児,903g,アプガースコア2/6を出生した.その後外来精査にて血清レニン活性の上昇,カプトリル負荷試験後のレノグラムにて排泄相遅延を認めたために腎血管性高血圧を強く疑い血管造影を施行したところ右腎動脈が造影されず,左腎動脈分岐部の狭窄を認めたことから腎血管性高血圧と診断された.本症例から妊娠中に高血圧を認めた場合に純粋型妊娠中毒症以外に混合型妊娠中毒症として2次性高血圧を呈する疾患を念頭において検索する必要があることを痛切に感じた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 198-198, 2004


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