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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
産褥
止血に苦慮した軟産道裂傷の検討


木下 二宣1), 岩田 睦1), 村山 敬彦1), 大久保 貴司2), 斉藤 正博2), 林 直樹2), 馬場 一憲1), 竹田 省2)
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター産科1), 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科2)


 【緒言】軟産道裂傷は日常的に遭遇する分娩時合併症であるが,軽視することはできず迅速な診断と止血処置が重要である.重症例では,出血のコントロールが困難となり多量出血のためショック,DICを呈し母体死亡となることもある.2001年から2003年までに当センターで経験した止血に苦慮した軟産道裂傷の7症例を呈示しその問題点について検討する.【症例】33歳,3回経妊3回経産.41w1d,予定日超過し分娩誘発施行した所,陣痛発来後急速に分娩進行し2時間13分で自然分娩.頚管挫滅,膣壁裂傷,弛緩出血を認め縫合止血,ガーゼパッキング施行するも止血不十分のため輸血を開始.出血3000ml以上となり当院母体搬送入院となった.入院時BP75/36mmHg,HR110/min,Hb9.5g/dl,Plt7.7万/μl,APTT39.6sec,PT55%と出血性ショック,DIC認めMAP,FFPを投与した.その後ガーゼ抜去し縫合止血を試みるも止血困難のため再度ガーゼパッキングを行った後,TAE施行し止血した.総出血量は5882g,総輸血量はMAP18U,FFP32U,PC15Uであった.【結果】軟産道裂傷は頚管挫滅4例,頚管裂傷2例,腟壁裂傷2例,腟壁挫滅1例,腟壁血腫1例であった.全例にDICの所見を認め輸血,TAEを施行し止血を行った.【まとめ】軟産道裂傷では速やかに出血点を確認し縫合とガーゼパッキングによる1次止血を試みる必要がある,特に頚管内腔側の不全裂傷では診断や止血処置が遅れることが多い.しかしながら出血量が多くDICとなった症例や止血不能例では高次医療機関に速やかに搬送することが望まれる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 201-201, 2004


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