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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
産褥
帝王切開後に発症した血栓性血小板減少性紫斑病の一例


高田 全1), 飯田 泰志1), 安西 範晃1), 松本 隆万1), 中島 邦宣1), 篠崎 英雄1), 鈴木 永純1), 小林 重光1), 神谷 直樹1), 安田 允1), 田中 忠夫2)
東京慈恵会医科大学附属柏病院産婦人科1), 東京慈恵会医科大学産婦人科学教室産婦人科2)


 症例は22歳,未経妊未経産.40週0日にて前医へ陣発入院.分娩経過中に児心音低下にて緊急帝王切開を施行した.手術直後は経過良好であったが,術後3日目に歩行時にふらつきあり,採血にて血小板の異常低下を認めたため当科へ救急搬送された.来院時Hb 4.2,Plt 12000,T-Bil 2.0,D-bil 0.5,と溶血性貧血ならびに著明な血小板減少を認めた.緊急CT上は著明な脾腫を認めるのみで,他に異常出血所見は認めなかった.以上より血栓性血小板紫斑病を疑い,血液内科と連携し直ちに血漿交換療法を施行したところ,症状は急速に快方へ向かった.血栓性血小板減少性紫斑病は妊娠,出産,膠原病,感染などを契機として発症するが,救命のためには早期診断ならびに他科との連携の下に積極的な治療を行う必要がある.今回我々は症例に若干の文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 204-204, 2004


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