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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))
【一般演題】
胎児・新生児1 3D超音波で結合部位を診断できたConjoined Twinsの一例
高橋 佳容子, 桑田 知之, 大口 昭英, 新井 富士美, 渡辺 尚, 泉 章夫, 松原 茂樹, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科
Conjoined Twins(結合双胎)は,超音波検査で妊娠初期に診断することができる.本疾患では,結合部位や臓器共有様式を同定することが,診断方針決定に際して重要である.今回我々は,妊娠9週に3D超音波でその結合部位を診断しえた一例を経験した.症例は31才,3経妊1経産である.前医にて胎児形態異常を疑われ,妊娠9週で当科を紹介受診した.2D経膣超音波では,結合双胎が疑われたが,結合部位の診断にまでは至らなかった.3D超音波では,両児が胸部で癒合した結合双胎であると診断できた.両者の併用により,1つの心臓を両児が共有していることを確認した.結合双胎であることを確認したいとの両親の強い希望があったので,妊娠11週前後でのプレグランディンによる妊娠中絶を計画していたところ,11週で子宮内胎児死亡となった.出生前診断通りの結合双胎であった.3D超音波は結合双胎の結合部位の診断に有用であり,また従来法と併用することで共有臓器の診断がより正確になるものと考えられた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2)
207-207, 2004
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