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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))
【一般演題】
子宮頚部悪性腫瘍1 CA19-9が奇妙な動態を示した子宮頚部悪性腺腫の1例
山口 隆, 児島 梨絵子, 楯 浩行, 三島 みさ子, 山城 千珠, 古屋 智, 神山 洋, 横尾 郁子, 伊豆田 誠人, 加藤 賢朗
虎の門病院産婦人科
CA19-9は各種癌のほか,良性腫瘍・肝疾患・胆道系疾患・肺疾患・糖尿病でも高値を示すことがある.今回,CA19-9が奇妙な動態を示した子宮頚部悪性腺腫の症例を経験したので報告する.症例は64歳,1経妊1経産.既往歴 13歳虫垂切除術,24歳遊走腎固定術.現病歴 1990年健診でCA19-9 240U/mlを指摘,上部消化管造影・胸部レントゲン・腹部超音波検査異常なく当科受診,超音波検査・子宮癌検査行うも異常なし.CA19-9は90〜160U/mlを変動,1996年4月に3510U/mlと上昇したが一時的であった.1997年6月超音波検査で35mm大の卵巣嚢腫認めた.その後CA19-9も再度100U/ml台へ低下し,卵巣嚢腫にも変化はなかった.2000年4月CA19-9 6020U/mlと再上昇,卵巣腫瘍も6cmに増大したため手術予定となった.CA19-9は手術前の8月242U/mlと自然に低下,9月腹式両側付属器切除術施行,左粘液性嚢胞腺腫であった.CA19-9は手術後100U/ml台であった.2001年6月子宮頚管・内膜細胞診にてclass3a,以後class3a続いたため,2003年6月子宮内膜組織診行い複雑型子宮内膜増殖症と診断.2003年11月CA19-9 2660U/mlと上昇したため,2004年3月1日腹式単純子宮全摘術施行,子宮頚部悪性腺腫であった.その後2004年5月CA19-9 155U/ml,6月122U/mlと低下傾向にある.若干の考察を加え報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3)
239-239, 2004
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