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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))

【一般演題】
子宮頚部悪性腫瘍2
当所におけるクラミジア等STDの治療と統計及びティーン・エイジャーの子宮頚部異形成の症例


佐藤 洋一
法務省矯正局東京少年鑑別所女子少年診療院


 近年の性交渉の若年化,多様化によりクラミジアなどの10歳代女子のSTD陽性者数増加,子宮頚部異型上皮のあるHPV感染者が当所(対象13歳から19歳)ではある.当所収容中,退所もしくは少年院収容後のフォローに苦慮しながらも検査,治療を行っている.平成15年度下半期において,クラミジアについては半年間で本人が心配なもの,症状を訴えたもので検査した31人中19名が陽性であり,治療はジスロマック1g単回投与で,特に副作用は見られなかった.フォローは再入所者という形の3名において行うことができて,3名とも陰性であった.当所では,(低リスク型)HPVによって発生する尖圭コンジローマの15歳の女子少年の子宮頚部細胞診,HPV検査を施行したところ,高リスク型多重感染,細胞診クラス3aが検出された.そこで,今年度より,性交渉相手が複数以上の者等のHPV,子宮頚がん細胞診検査を本人に対して,可能な限りの説明を行い,承諾した女子少年に施行した.一ヶ月を経過した現在,さらに19歳の女子少年を既に,検査診断できた.尚,高リスク型HPV検査陽性者は70%を超え,子宮頚部細胞診クラス2以上者は80%を超えている.20歳未満のSTD診療,これからの子宮頚部がん検診,診療について考えを提示する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3) 242-242, 2004


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