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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))

【一般演題】
妊娠分娩1
妊娠初期に発症した脳梗塞合併妊娠の2例


山地 沙知, 小林 恵美里, 石井 譲, 田中 圭, 上杉 健哲
成田赤十字病院産婦人科


 妊娠中,産褥期はその血液性状の特徴から脳血管障害が発症しやすいといわれている.しかし我国の報告では妊娠中毒症との合併例が多い.今回我々は妊娠初期に妊娠中毒症などの危険因子を伴わない脳梗塞の2例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.【症例1】32歳,0G0P,妊娠19週時,成田山へ初詣中に突然の右上下肢の筋力低下,発語困難が出現し,当院に搬送,入院となった.採血,採尿結果に異常なく,カルジオリピン抗体陰性,ループスアンチコアグラント正常,抗核抗体陰性,心エコー所見は正常であった.脳CT,MRIで左被殻に梗塞巣を認め,脳梗塞の診断でグリセオール,カタクロットの点滴を行い症状は改善し,妊娠22週で退院,パナルジン内服で経過観察した.胎児は入院時より週数相当に発育し,異常所見を認めず,妊娠40週に陣痛発来,2760gの男児をAps9/9で自然分娩した.【症例2】29歳,2G1P,妊娠11週時,子供の食事介助中に発語障害が出現し,当院受診した.来院時,軽度の意識障害,右片麻痺,全失語を認め,心エコー,脳CT,採血,採尿結果では異常所見は認めなかった.血栓性素因は認めなかった.10日後のMRIで左MCA領域に梗塞巣を認めた.脳梗塞の診断でカタクロット,ラジカット投与,リハビリにより症状改善し,妊娠15週で退院,バイアスピリン内服,言語リハビリの継続で経過観察した.妊娠経過,胎児に異常所見は認めず,妊娠39週で陣痛発来,3236gの男児をAps9/10で自然分娩した.2症例とも妊娠経過中,分娩前後に神経学的所見に変化はなかった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3) 261-261, 2004


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