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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))
【一般演題】
妊娠分娩6 当院における二絨毛膜性二羊膜性双胎の早産傾向
肥留間 理枝子, 池谷 美樹, 野澤 幸代, 梅原 永能, 和田 誠司, 杉浦 健太郎, 大浦 訓章, 恩田 威一, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科
【目的】近年,生殖補助医療(ART)の進歩に伴い双胎妊娠が増えつつある.双胎妊娠を管理する上で重要なものの一つとして早産予防があげられる.今回我々は,当院で分娩となった二絨毛膜性二羊膜性双胎65例について早産にいたった経緯,不妊治療の有無に注目し検討した.【対象】平成13年12月より平成16年6月までに当院で管理,分娩となった二絨毛膜性二羊膜性双胎65例のうち双胎1児死亡例,予防的頚管縫縮術施行例を除く58例を対象とした.早産症例を分娩週数が23週〜28週のA群(4例)と30週〜36週のB群(21例)に分けて検討した.【結果】頚管短縮→子宮口開大→早産にいたるプロセスの速度に注目したところ頚管短縮確認→開大までの日数はA群平均5.8日(3〜10日)B群平均22日(14〜65日)であり,開大→分娩はA群平均9.1日(7日〜54日)B群平均45.2日(7日〜107日)とA群では短縮から分娩の日数が短かった.またA群では自覚症状(出血,腹緊)が出現した時には既に子宮口が開大しているという特徴を認めた.またART施行はA群4例(100%)B群14例(66%)であり,正期産は20例(71%)であった.【結論】1.双胎症例管理においては頚管長の測定が自覚症状の有無に関わらず早期から必要と思われた.2.ART時の経頚管操作が早産の機序に何らかの影響を及ぼしている可能性が示唆された.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3)
275-275, 2004
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