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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))

【一般演題】
産褥2
動脈塞栓術にて止血した産褥期出血の1例


大見 健二, 小笠原 良治, 窪田 與志
横浜栄共済病院産婦人科


 【緒言】産褥期出血の止血困難例には,子宮摘出を余儀なくされることもある.今回我々は,動脈塞栓術にて子宮温存が可能であった1例を経験したので報告する.【症例】22歳,2妊2産.2004年1月16日正常経膣分娩.1月25日(産褥9日目)に多量の性器出血を認め,経過観察したが出血増量を認めたため前医受診した.子宮内膜掻爬など試みたが,出血持続したため当科搬送となった.子宮収縮剤・止血剤・ウリナスタチン・ステロイドなど投与し,子宮内血腫除去したところ一旦止血した.数時間後,再度持続する多量の性器出血を認めたため,腹骨盤部CTを施行したところ左子宮動脈より造影剤の漏出を認めた.骨盤部血管造影を施行し,左子宮動脈からextravasationを認め左内腸骨動脈本幹より塞栓術施行した.塞栓後の造影では右子宮動脈からのextravasationは認めず,vital安定したため塞栓術を終了した.術後,性器出血は認めず経過良好であった.【結語】産褥期出血の止血困難例に動脈塞栓術は有効であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3) 281-281, 2004


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