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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))
【一般演題】
産褥2 産褥期に汎発性腹膜炎を呈した子宮筋腫の1例
水竹 佐知子, 中村 学, 臼井 真由美, 宮本 純孝, 富田 初男, 安藤 昭彦
さいたま赤十字病院産婦人科
子宮筋腫への感染は産褥期や糖尿病などの易感染者などに発生することが多い.ときには感染が重篤化し,腹膜炎や敗血症に至ることもある.今回われわれは産褥期に子宮筋腫に感染し,汎発性腹膜炎を呈した症例を経験したので報告する.症例は38歳の初産婦.原発性不妊のためICSIにて妊娠成立した.妊娠10週に当院初診となったが,子宮体部筋層内に直径9cmを最大とする子宮筋腫を複数個認めた.妊娠経過は順調であった.妊娠38週4日,前期破水にて入院.分娩誘発するも分娩に至らず,38週6日に母体発熱,胎児心拍頻脈出現し,胎児感染の疑いで帝王切開施行した.産褥9日目に母体微熱が続き,CRPが13.0であるにも患者の希望で退院.産褥11日目に41度の発熱にて再入院.子宮筋腫への感染と診断.抗生剤投与による保存的治療にて解熱し,産褥25日目に退院.産褥35日目に再度発熱と腹痛にて入院.保存的治療にて改善しないため,産褥41日目に開腹し子宮筋腫核出術を施行した.開腹時,筋腫は膿瘍化して破裂しており,腸管同士も広範囲に癒着し,汎発性腹膜炎を呈していた.術後経過は良好で産褥53日目に退院となった.近年,子宮筋腫合併妊娠は増加している.産褥期には子宮筋腫の変性,感染をきたすことがあるとの認識を深め,注意深い観察が必要であると実感した.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3)
282-282, 2004
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