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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))
【一般演題】
産科統計 両親の出生時体重と児の出生児体重の相関について
小野 洋子, 奥田 靖彦, 須波 玲, 角野 英理子, 小室 真祐子, 平田 修司, 星 和彦
山梨大学附属病院産婦人科
両親の出生時体重を用いて胎児の出生時体重を推測する調査は国をあげて行なわれているものもあり,児の体重が適当であるかを検討する資料として重要であることが示されている.ノルウェーやアメリカ合衆国では出生登録記録に基づいたデータをもって母親と子の体重の相関を検討している.今回我々はインフォームドコンセントを得,両親の出生時体重に関するアンケート調査を行なった.本院にて平成13年から平成16年に出産した母体基礎疾患がなく,母体が喫煙していない単胎症例141例のデータをもとに,両親の出生時体重がどのように児へ影響を与えるか検討した.検定の結果,母親の出生時体重と児の出生時体重との間に相関が認められた父親の出生時体重でも多少相関が認められた.また,児の出生時体重を週数,性別,経産回数で補正したSDと両親の出生時体重とも相関が認められる.両親の出生週数は不明であることがほとんどであるため,両親の出生児体重のSDは不明である.しかし週数に関係なく相関が見られるので,問診時に両親の出生時体重を聞いておくことは有用であると考えられる.さらにデータを集めることで,本邦にても新しいスタンダードが作成できる可能性が示唆された.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3)
294-294, 2004
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