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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【シンポジウムI 1.初産婦,児頭の下降度+2 cmでsevere variable decelerationが出現.こんな時どうする―確実な急速遂娩術の選択】
周産期1
1)吸引分娩の問題点と安全確実な鉗子分娩


竹田 省
埼玉医科大学総合医療センター産婦人科


 急速遂娩術の習得は,産科医にとって必須であり,かつその適応,限界,合併症にも熟知していなければならない.この技術の習得は,大学病院や研修病院で行われるが,吸引分娩全盛の今日,鉗子分娩を体得する機会は少ない.帝王切開術が比較的安全に,手早く行われる現状において,以前のような高在鉗子を施行することはなく,鉗子分娩は適応と限界さえ知っていれば安全に行うことができる.吸引分娩での事故や判例を目の当たりにするにつけ,鉗子分娩,吸引分娩の相互の技術を理解することは重要と思われる.鉗子分娩を研修項目に取り入れている我々の施設での考え方,方法,問題点等につき述べる.
1)内診所見を正確にとることができ,それを表現できる
 安全かつ確実に施行するために最も重要なことである.また後の検討や症例を共有する観点からも内診所見を重視している.児頭下降度(Station)のみならず恥骨後面と児頭の関係,恥骨後面の角度,児頭と骨盤底との関係,児頭の回旋状況が重要である.
2)適応と要約を守る
3)鉗子の手技―鉗子擬持,挿入,合致,牽引,抜去の流れを習得する.恥骨後面の角度は牽引方向の参考になる.牽引は徐々に力を加え,児頭が動き始めたら抑えるような感覚がよい.確実に1回で牽引できる.鉗子でトライアルという概念はない.中在鉗子の醍醐味.
4)母児の合併症―鉗子分娩の最も大きな問題は,軟産道損傷で,手早く診断,縫合する.
5)吸引分娩の問題点―牽引力に限界があり,なんども牽引することにより帝王切開への対応が遅れる.高在以上の高い位置からの牽引.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 130-131, 2005


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