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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
妊娠・分娩1 抗Jra抗体陽性妊婦の一例
和地 祐一, 岩下 光利, 高橋 康一, 安藤 索, 酒井 啓冶, 勝又 木綿子, 望月 朋子, 渡邉 由紀子, 嘉冶 真彦, 澁谷 裕美
杏林大学産婦人科
抗Jra抗体は1970年にStroupらによって報告された不規則性赤血球抗体の一種である.これは大衆抗原,高頻度抗原とも呼ばれ,赤血球に高頻度に存在する.抗Jra抗体陰性者の頻度は極めて少なく,0.03〜0.12%ともいわれている.今回我々は妊娠32週にて子宮内胎児発育遅延と診断され紹介となった患者より抗Jra抗体陰性の所見が検出されたため,ここに報告する.症例は34歳2経妊2経産.(1子:38週2275g 2子:38週2400g)既往歴は特記なし.今回最終月経を平成16年5月28日とし,自然妊娠している.妊娠26週まで他院にてフォローアップされていた.妊娠26週にて高度子宮内胎児発育遅延あり平成17年1月7日当院紹介となる.来院時推定体重981g(−4.0SD)および羊水過少を認めており,中大脳動脈―臍帯血での血液再分配傾向がみられた.母体においては妊娠29週より血圧140/75と軽度上昇みとめており,尿タンパク(+)でありPIHと診断された.入院時採血にて間接クームス施行したところ陽性であった.精査にて抗Jra抗体と診断された.入院管理中,胎児水腫等,胎児溶血を示唆する所見は得られなかった.母体PIHの増悪も認められなかった.胎児発育目的にマルトース点滴を行い,連日のCTGにて胎児管理を行った.入院6日目高度徐脈出現し,そのまま子宮内胎児死亡へ至った.入院7日目に児娩出したが,胎児および臍帯に明らかな異常所見は認められなかった.家族の希望にて病理解剖は施行されなかった.子宮内胎児死亡と抗Jra抗体との明らかな関連性は認められなかった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
170-170, 2005
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