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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩2
妊娠を契機に発症したCNSループスの1例


沼尾 彰子, 二井 美津穂, 望月 純子, 谷 昭博, 天野 完, 海野 信也
北里大学産婦人科


 CNSループスは全身性エリトマトーデス(SLE)に伴う難治性病態の1つである.今回われわれは妊娠を契機にSLEを発症し,妊娠26週でCNSループスによる痙攣を来たし,緊急帝王切開を行った一例を経験したので報告する.症例は18歳,1経妊0経産.妊娠6週で顔面紅斑,掻痒感認め,皮膚科を受診し,皮膚生検よりSLEと診断した.抗核抗体,抗DNA抗体,抗Sm抗体,抗SSA抗体が陽性で,CH50,C3,C4の低下,蝶形紅斑,頚部リンパ節腫脹を認めた.本人,家族へ十分に母児へのリスクを話したが妊娠継続の意思が強く外来で経過観察していた.プレドニゾロンを10mgから開始し,15mgで症状安定していたが,妊娠21週に38度台の発熱認め入院となった.プレドニゾロンを40mgに増量し,抗凝固療法を施行したが血管炎の症状は改善せず,セミパルス療法(メチルプレドニゾロン500mg3日間)を施行した.胎児は,胎児心拍モニタリングと,超音波検査を行い管理したが,胎児発育は順調で,不整脈も認めなかった.妊娠25週に汎血球減少,低補体血症の進行,タンパク尿の増加を認め,妊娠27週での帝王切開を予定したが,妊娠26週6日に強直性けいれん認め,全身麻酔下の緊急帝王切開術を施行した.児は972g,男児,Apgar 4/6,UapH7.26であった.児は呼吸器管理となったが,新生児ループス,副腎機能低下認めず,経過順調である.母体は術後抗凝固療法,ステロイドパルス療法を施行した.術後4日目に抜管した.その後ステロイドを100mgで開始し,現在45mgへ減量している.術後24日目のCTで下大静脈,肺野に広範囲な血栓を認め,血栓溶解療法を施行中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 171-171, 2005


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