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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
妊娠・分娩2 妊娠26週に発症した妊娠子癇の頭部MRI所見
宮国 泰香, 池田 申之, 國井 優衣子, 杉山 真理子, 小林 優子, 坂本 愛子, 中村 貴則, 田口 雄史, 野島 美知夫, 吉田 幸洋
順天堂大学附属順天堂浦安病院産婦人科
子癇は妊娠20週以降にけいれん発作をおこし,てんかんや二次性けいれんが否定されるものをいう.その原因としては脳血管のoverregulation,autoregurationの破綻などによって,虚血や脳浮腫が引き起こされるにためと考えられている.妊婦のけいれん発作では鑑別診断として脳梗塞・脳出血などの脳血管障害,脳腫瘍などの脳占拠性病変,てんかん,代謝性疾患,薬物中毒などを考えなければならない.今回われわれは,妊娠26週で,けいれん発作をおこし,子癇と診断され,頭部MRIにて一連の可逆性変化をとらえることができたので報告する.症例は36歳,1経妊・1経産婦.前医にて妊娠経過は順調であった.妊娠26週5日,自宅にて突然けいれん発作を発症し,救急車にて来院した.入院時,頭蓋内出血との鑑別診断の必要から,頭部X線,頭部CTを行ったが明らかな異常を認めなかった.続いて行った頭部MRIにおいて両側後頭葉を中心に脳梗塞と同様の虚血所見を認めた.その後,脳梗塞との鑑別のために行ったMR angiographyにて脳血管病変は認めなかった.高血圧・尿蛋白・全身浮腫を認め,血液濃縮,血小板数の低下等の凝固能異常を急激に認めたため,妊娠子癇の診断で緊急帝王切開を行い,生児(582g女児)を得た.術後,凝固機能は著明に改善し,全身の浮腫も消失した.術後10日目のMRIでは明らかな改善を認め,31日目には異常所見はほとんど消失した.妊娠子癇に対しては,発症後,いかに診断し,児の管理が可能であれば早期の児娩出すべきであると考える.診断,術後の管理には頭部MRIが有効であった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
173-173, 2005
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