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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
その他の悪性腫瘍2
内性器摘出術施行27年後に不正性器出血を呈した膣断端悪性腫瘍の一例


卜部 麻子, 吉田 学, 荻島 大貴, 太田 剛志, 西原 沙織, 北野 孝満, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 子宮全摘術および両側付属器切除術を施行され27年後,不正性器出血を初発症状とし,腟断端に露出した骨盤内腫瘍として発見された漿液性乳頭状腺癌の一例を経験したので報告する.症例は57歳,0経妊0経産.30歳時に子宮内膜症のため,他院にて腹式単純子宮全摘術および両側付属器切除術を施行されている.平成16年9月下旬,不正性器出血を主訴に当科受診,内診,直腸診にて腟断端および直腸前壁に付着する骨盤内腫瘤を触知し,経腟超音波上,腟断端部に径4.5cm大の嚢胞性腫瘤を認めた.腟断端部に出血や腫瘍の露出はなく腟断端部細胞診はclass IIであったが,腫瘍マーカーはCA125:474U/ml,CA19-9:158U/ml,およびCEA:146.1ng/mlと高値であった.同年11月来院時,腫瘍は腟断端部に露出しており,同部の生検にて漿液性乳頭状腺癌をみとめた.平成17年1月5日に手術施行.腫瘍は径約5cm大の充実性で,下部尿管を巻き込んで膀胱後面に直接浸潤しており,また直腸前壁と腟断端にも直接浸潤を来たし可動性は不良であった.術式は骨盤内腫瘍摘出術,ハルトマン手術,膀胱部分切除術および両側尿管新吻合術とした.病理組織学的に,腫瘍は直腸漿膜面に浸潤する高分化から中分化の漿液性乳頭状腺癌の像を呈していた.既存の直腸および尿管粘膜の組織像には異常はなく,これらからの癌の発生は否定的で,さきに摘出された子宮,付属器の残存もしくは腹膜に由来する可能性も指摘された.これに従い,術後21日目より当科にてパクリタキセルおよびカルボプラチンを用いた追加化学療法を6コースの予定で施行中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 182-182, 2005


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