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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
腹腔鏡
ラップミニディスクを併用した腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術


小林 優子, 野島 美知夫, 宮国 泰香, 國井 優衣子, 杉山 真理子, 中村 貴則, 田口 雄史, 池田 申之, 坂本 愛子, 吉田 幸洋
順天堂大学附属順天堂浦安病院産婦人科


 【緒言】近年腹腔鏡下手術は産婦人科領域において良性疾患に対する侵襲の少ない手術療法として重要である.また腹腔鏡の普及とともに周辺機器の開発が進み,より侵襲性が少なく,安全かつ美容的に手術が行えるようになってきた.当院でも平成1年より腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術を行っているが,平成14年からは皮様嚢腫に対しラップミニディスクを併用した腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術を導入し,良好な成績を収めている.そこで今回過去2年間にラップミニディスクを使用して行った手術についてその適応と方法について検討した.【適応と方法】トロカールからの摘出が困難と予想される充実成分の多い皮様嚢腫に対しラップミニディスクを併用した腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術を施行した.方法は恥骨上約2横指を約2〜3センチの横切開にて開腹し,ラップミニディスクを装着する.ラップミニディスクは開閉式になっているため閉鎖させることにより腹腔内の機密性を保つことができ,ディスクにトロカールを挿入し気腹を行い,スコープで腹腔内を観察しながら臍部にトロカールを挿入する.次に臍部より腹腔内を観察しながら膀胱子宮窩に把持鉗子で卵巣嚢腫を誘導しサンドバルーンにて内容を吸引し,その後卵巣嚢腫をラップミニディスクから体腔外へ出し直視下に卵巣嚢腫を摘出し卵巣を縫合する.摘出孔が大きく内容摘出が容易で,2孔式で美容的にも従来の方法に劣らない術式である.【まとめ】従来の腹腔鏡下手術とラップミニディスクについて手術時間,出血量,術後CRPについて検討したが有意な差はなくラップミニディスクを併用した腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術は,従来の術式と同様に簡便により安全に行える手術である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 197-197, 2005


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