妊娠・分娩8　羊水過多・NRFSを呈した胎盤血管腫の1例｜一般社団法人関東連合産科婦人科学会

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第109回学術集会（平成17年6月12日（日））

【一般演題】
妊娠・分娩8
羊水過多・NRFSを呈した胎盤血管腫の1例

元木　葉子^1）, 高橋　恒男^1）, 石川　浩史^1）, 奥田　美加^1）, 春木　篤^1）, 小山　麻希子^1）, 大前　真理^1）, 永田　智子^1）, 喜多村　薫^1）, 安藤　紀子^2）, 平原　史樹^2）
横浜市立大学母子医療センター^1）, 横浜市立大学産婦人科^2）

　胎盤血管腫は胎盤に発生する良性腫瘍の一つであり，発生頻度は約1％前後といわれ，稀なものではない．しかし，羊水過多・早産・胎児水腫・胎児心不全・胎児貧血・胎児の血小板減少などの周産期異常を伴うことが稀にあり，特に直径4cm以上となると臨床的に予後不良となる頻度が増加する．今回我々は，羊水過多を主訴に胎盤血管腫が発見され，妊娠34週0日にnon-reassuring fetal statusとなった症例を経験した．症例は42歳，0回経妊0回経産．妊娠24週でAFI26.8と羊水過多を指摘され，精査にて胎盤内に血流豊富な腫瘍を認めたことから，胎盤血管腫を疑った．その後腫瘍の増大傾向はなく，胎児心機能も正常範囲で推移していたが，妊娠34週0日non-reassuring fetal statusとなったため，緊急帝王切開術を施行．2248g男児，Apgar score1分後6点，5分後8点であった．胎盤は7×6×5cmの腫瘍を認め，病理学的に小血管腔が密に増殖しCholangiomaの診断であった．悪性像は認めなかった．

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 205-205, 2005

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