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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
子宮体癌1
コントロール不良な高Ca血症を呈した進行子宮体癌の一症例


坂口 健一郎, 喜多 恒和, 福井 詩子, 高野 政志, 工藤 一弥, 菊池 義公
防衛医科大学校産婦人科


 高Ca血症は悪性腫瘍に10〜20%の頻度で起こるといわれている.固形癌や白血病に多いが特に,乳ガン,肺ガン,骨髄腫が知られている.しかし進行性子宮体癌合併高Ca血症の報告はない.今回意識消失で判明した高Ca血症合併子宮体癌の1症例について文献的考察を含めて報告する.症例は,51歳女性,意識消失にて当院内科に搬送され,Ca:17.5mg/dl,PTH-intact:200pg/ml,PTHrp:2.9ng/ml,高Ca血症による意識消失と診断された..高Ca血症に対してパミドロネート,カルシトニン治療を行い,一時的にCaは8.3mg/dlまでコントロールされた.胸腹部CTにて縦隔リンパ節および骨盤内リンパ節の転移を認め,不正出血および,腫瘍マーカーCA125:241,CA19-9:163,CEA:242,内膜スメアーにてEndometrial adenocarcinoma G1〜2により子宮体癌stageIVbと診断した.子宮全摘術及び両側付属切除,左外鼠径リンパ節および大網の部分生検を施行.病理組織はEm Ca G2,大網およびリンパ節病巣も同組織転移であった.化学療法は腎機能不良を考慮しCAJを施行.また骨吸収亢進による高Ca血症を疑い,骨シンチ施行したが骨転移は認めず.化学療法後,精神症状(躁鬱病)悪化,失調性呼吸を認め,脳CT,胸部CTを施行し,多発性脳,肺,肝転移を認めた.化学療法は継続できず,高Ca血症に対し対処療法を行ったが急激にコントロール不良となり多臓器不全となり高Ca血症発症後3ヶ月で永眠となった.悪性腫瘍と合併する高Ca血症の原因としては副甲状腺機能亢進症がある.今回のケースもPTH-intact:590pg/ml,PTHrp:20.7ng/mlまで上昇しPTH産生腫瘍および,副甲状腺機能亢進症を合併したと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 210-210, 2005


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