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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
卵巣癌1 卵巣子宮内膜症を合併した卵巣癌の検討
小川 浩平, 白石 眞貴, 池上 淳, 高木 司, 河野 恵子, 雨宮 厚仁, 滝澤 基, 寺本 勝寛
山梨県立中央病院産婦人科
目的:近年子宮内膜症を合併した卵巣癌の報告が見られる.当院でも同様の症例が散見され,今回我々は卵巣子宮内膜症を合併した卵巣癌について検討した.対象:1999年から2004年までの6年間における当院で経験した,卵巣子宮内膜症合併上皮性卵巣癌17例(低悪性度卵巣癌は除外)について病理学的に検討し,臨床的考察を加えた.結果:6年間における上皮性卵巣癌は81例であり21%に卵巣子宮内膜症を合併していた.明細胞癌7例(41%),類内膜腺癌7例(41%),漿液性腺癌3例(18%)であった.また,子宮内膜症から卵巣癌への移行像を認めた.FIGO分類では1期12例,3a期1例,3b期2例,3c期1例,4期1例であった.1期症例が多く,このうち15症例は無病生存している.結論:1,1期症例が多く,予後は比較的良好であった.2,卵巣子宮内膜症合併卵巣癌は明細胞癌や類内膜腺癌が多く,子宮内膜症から卵巣癌への移行像を認めたことにより子宮内膜症がその癌の発生に関与している可能性がある.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
214-214, 2005
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