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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
卵巣癌1
卵巣明細胞腺癌I期症例におけるSLOの意義


佐々木 直樹, 喜多 恒和, 岡本 三四郎, 高野 政志, 工藤 一弥, 菊池 義公
防衛医科大学校産婦人科


 【緒言】最近,second look operation(以下SLO)は,SLOが将来的な癌の再発の有無と直結せず,また長期予後の改善に寄与しないことを示す多くの臨床成績が示されその意義を疑問視されている.ことにI期症例においてはSLO陽性率が10%前後と低いこともあり,全症例において施行すべきでないとの考えが中心となってきている.今回我々は卵巣明細胞腺癌I期症例を対象としてSLOの意義について後方視的に検討した.【対象】1985年から2004年の間に当科において初回手術を施行し,術後化学療法を施行したI期の卵巣明細胞腺癌31症例のうちSLOを施行した21症例を対象とした.21症例全例において初回手術時に残存腫瘍を認めなかった.施行した化学療法の内訳はCPT-P療法5例,CAP療法13例,EP療法3例であった.【結果】SLO施行時に腹腔洗浄細胞診陽性であった症例はPD2例を含む3例であり,SLO陽性率は14.3%であった.PD2例のうち一例はstageIc(b)で,CPT-P療法6コース施行後の腫瘍マーカー,画像評価にて病変の存在を示唆する所見を認めなかった.【結論】21例中3例において初回手術時に残存腫瘍を認めなくてもSLO施行時に細胞診陽性であり,SLO後にレジメンの変更を要した.また,SLO施行前には診断することのできなかったpathological PDの一例が含まれていた.卵巣明細胞腺癌では,仮にSLOが陽性であっても有効なsecond line chemotherapyが確立されていないという問題があるものの,SLO後のレジメン変更やSLO時のcytoreductionが予後の改善に寄与する可能性があるため,I期症例においてもSLO施行の有無については慎重な判断が必要と思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 215-215, 2005


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