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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
子宮筋腫・子宮腺筋症 子宮筋フラップ法による子宮腺筋症摘出術後,妊娠・分娩に至った一例
丸山 綾, 長田 尚夫, 清水 八尋, 永石 匡司, 松浦 眞彦, 山本 樹生
日本大学産婦人科
子宮腺筋症にて長期間の不妊症及び重度の月経困難症・過多月経を認めた症例に対し,子宮筋フラップ法による子宮腺筋症摘出術を施行し,妊娠・分娩に至った症例を経験したので報告する.症例は38歳0回経妊,23歳頃より月経困難症を認め近医で子宮腺筋症と診断され保存的に観察されていた.32歳で結婚後約3年間の不妊を主訴に前医を受診し人工授精を14回施行したが妊娠に至らず,38歳で手術目的にて当院紹介となった.子宮は手拳大,子宮後壁には約7cmにおよぶ腺筋症病巣を認めた.術前にGnRHアナログを約3ヶ月使用した後,子宮筋フラップ法による子宮腺筋症摘出術を施行した.術後7ヶ月で1回目の人工授精にて妊娠が成立した.妊娠経過は良好であり,平成17年2月妊娠38週にて選択的帝王切開術を施行,児は2640g,男,Apgar score8/9点であった.子宮後面の手術創はシート状フィブリノゲン接着剤を貼付した部分の約15%に腸管との癒着を認めたものの,子宮破裂,弛緩出血などの合併症を認めず,術後経過は良好で母児共に術後10日目に退院となった.子宮腺筋症の症状としては月経困難症・過多月経・不妊が多く,また保存的治療に対する反応も不良で,症状軽減の為に子宮全摘を選択せざるを得ない症例も少なくない.本症例も前々医では保存的治療に抵抗性で子宮摘出を勧められ,前医での不妊治療に対しても反応不良であった.このような子宮腺筋症症例に対して,子宮筋フラップ法による子宮腺筋症摘出術は,月経困難症・過多月経といった症状の軽減による患者のQOLの改善のみならず,挙児希望例に対しても有効であることが確認できた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
222-222, 2005
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