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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
子宮筋腫・子宮腺筋症 子宮筋腫分娩によって急性の子宮内反症をおこした1例
窪 麻由美, 佐藤 雄一, 山本 祐華, 佐藤 仁
産科婦人科舘出張佐藤病院産婦人科
子宮内反症は稀な疾患であり,産褥期には分娩2,000〜20,000件に1例の割合で発生する.産褥期以外となるとその報告は少ない.子宮内反症は激しい疼痛と大量の出血を伴い,早期の診断と治療の開始が必要となる.今回我々は,子宮筋腫により子宮内反症をおこした1例を経験したので報告する.症例は50歳,3経妊2経産,突然の大量性器出血と強度の下腹部痛を訴え来院.初診時,出血多量にて子宮腟部確認できず,内診で硬い腫瘤触れたため,悪性腫瘍を疑い細胞診を行った.強度の腹痛と高度貧血(Hb 6.2g/dl)のため入院管理とし,疼痛コントロールを行ったが,塩酸ペンタゾシンでもあまり効果がなかった.翌日になり,疼痛は徐々に緩和するもHb 5.3g/dlまで低下したため,輸血4単位施行した.経腹超音波上,子宮頚部に88×77mmの腫瘤を認め,子宮筋腫分娩が疑われた.貧血改善されたところで手術予定とした.入院3日目の腟鏡診では,出血は少量,壊死を起こした腫瘤のみが確認された.同日施行したMRIにて,拡張した腟内に11cm大の腫瘤が存在し,筋腫分娩に加え,子宮体部の反転が疑われた.同日輸血6単位施行しながら,緊急に腹式単純子宮全摘出術施行となった.検体は628g,無茎性粘膜下筋腫分娩により子宮内反を起こしており,両側卵管,子宮円索ともに内反した子宮底部に引き込まれていた.手術時間77分,出血量283g,術後11日目にはHb 11.3g/dlまで回復し退院となった.子宮筋腫により子宮内反を起こした稀有な症例を経験した.今回の症例は,内反を起こした契機は不明であるが,その発症経過から急性の内反症と考えられ,早期診断治療が大切と考えられた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
223-223, 2005
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