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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
子宮内膜症
腹腔鏡下に観察された上腹部の内膜症所見に関する検討


菊地 盤, 武内 裕之, 北出 真理, 島貫 洋人, 会田 拓也, 熊切 順, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 【目的】腹腔鏡下手術は子宮内膜症の診断,治療に非常に有用であり,また腹腔内の全貌が観察できる.婦人科腹腔鏡においては骨盤腔内の所見が主であり,上腹部の所見は軽視されるきらいがある.しかし,STDに伴う肝周囲癒着のみならず,内膜症でも横隔膜など上腹部に所見を認める場合もある.今回,当教室で施行した腹腔鏡下手術施行時に認められた上腹部の内膜症所見について後方視的に検討した.【方法】1992年8月から2004年9月までに当教室で施行した婦人科良性疾患の腹腔鏡下手術患者3275例を対象とした.術中,臍部から挿入したスコープで骨盤腔内の観察後,スコープを時計回りに180度移動し上腹部も観察した.手術時所見で上腹部の内膜症所見が認められたものを後方視的に抽出し,その症例の骨盤内の内膜症所見,自覚症状と比較検討した.【成績】上腹部に子宮内膜症所見を認めたものは,24例(0.7%)でr-AFSは60.2±31.0(4―128)であった.ほとんどが横隔膜のヘモジデリン沈着で18例,ブルーベリースポットを認めたものは6例あった.うち1例は横隔膜にBBSと線維化があり,FHCSのような激しい癒着が横隔膜と肝臓に認められた.全症例で月経時の上腹部痛や月経随伴性気胸など内膜症が原因と考えられるような自覚症状は無かった.ほとんどが骨盤内にも内膜症を認めたが,横隔膜にBBSがあった1例では骨盤内は繊維化のみであった.【結論】今回検討した症例には内膜症によると思われる上腹部症状や呼吸に伴う症状は無く,骨盤内の所見と上腹部の内膜症所見が乖離する症例もあるため,腹腔鏡時の上腹部の観察が重要であると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 225-225, 2005


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